コラム

モノは持つ人を映す鏡〜お片付けで室内を見るとわかる事ってどんな事?

モノは持つ人を映す鏡

「モノは持つ人を映す鏡」と言いますね。

また「部屋を整える事は心を整える事」「片付けは頭を整え、掃除で心を磨く」とも言います。

そんな集大成でもある「お部屋の中」には、その人の事が分かる事がたくさんあります。

パッと見ただけでわかる事もあれば、室内のモノを詳しく見ていくと、さらに詳しく人生を垣間見る事もあります。
また、心が落ち着いた状態かどうか、やストレスが溜まっている状態かを知る事もあります。
そうは言っても「それって実際にどういう事?」と思う方もいらっしゃるので、今日は「部屋を見てわかる事ってどんな事」なのか、少しご紹介してみたいと思います。
「良い」or「悪い」は別ですし、決して断言しきれる事ばかりではありません。ですが、人それぞれの暮らし方を、どう受け止めるのか?の参考にはなるかと思います。

丁寧な暮らしをしていたかがわかる

まずお部屋に入ると「丁寧に暮らしていたか」は、すぐに分かります。
やはりお掃除をしていたかどうかや、モノの手入れをしていたか。
電球を交換していたり、壊れたモノを直す暮らしをしていたかは部屋のあちこちに散らかっています。
それは、自分の生活や暮らしを大切にしていたのか?にも繋がります。
衣食住を営む生活では、どこかで片付けながら、整えながら、見直ししながら、手を動かしてお片付けをする事が必要になります。
そうやって部屋の中と同時に頭の中もクリアーにしていかなければ、生活は荒れていってしまいます。その暮らし方は、同時に生活を積み重ねた「生き方」にも繋がると考えても過言ではないでしょう。
話は元に戻り、室内のお掃除はどの程度されているか、使い終わったモノを磨いたり手入れしながら長く使ってるか?もわかります。
高齢になると、広いお宅の隅々まで目が行き届かなくなるのは致し方ない事でもありますが、床置きしない事や掃除しやすい空間づくりをされているか、など高齢になる準備をしていたのか?を知る事もあります。
几帳面かどうか?がわかる事はよくあります。
あるお宅では、手帳を毎年同じ場所に保管して何十年分もあったり、レシートを毎月ごとに袋に分けて保管してありました。ですが、室内のあらゆるモノも仕舞い込んでいる状態でしたので、几帳面の反面、結局仕舞い込んだままの溜め込みがちな暮らしだった事がわかります。
また、あるお宅では、掃除用具の「ごみ袋」や「床用ワックス」など同じモノが未使用のまま沢山出てくる事があります。
住んでいた方が、理想のお部屋にしようと考え、掃除道具を買っては来るけれど、結局は行動出来なかったのか、買っただけで満足してしまったのか、仕舞い込んだり何処に置いたかわからなってしまったりの繰り返しだった事がわかります。きっと「現実と理想のギャップ」があったのでしょう。

高齢になってからの暮らしでは、なかなか身の回りの事に手が行き届かなくなりますね。室内の状態は、周囲の助けが必要になるバロメーターにもなります。

丁寧な暮らしをしていたかがわかる


何にお金を使っていたか?がわかる

お部屋にお金を使わなくても、趣味や趣向にお金を使う事はよくあります。
旅行が趣味だったりライフスタイルの一部だったりするのは、旅行用品や旅のガイド、地図や案内などが出て来るのですぐわかりますね。
ブランド物、衣類やバッグなど流行りの物が沢山出てくるお宅もあります。有名なデパートで購入していたりするのは、比較的に裕福な事がわかります。
お金持ちの家庭は整っていると言われています。
家具は古くてもいい物を長く使っており、室内の物には堅実さが表れている事が多いように思います。「整えて暮らす大切さ」仕事にも人生にも共通する事のようです。
また「外出する時のモノ」「暮らしてる室内のモノ」のどちらにお金の使っていたかで、重要視していた事もわかります。
人によっては、部屋の中はお金をかけずに、洋服や化粧品などにお金をかけている方や、お金をほとんど使わずに貯蓄や財テクに使っている事は、金融機関からの書類や通知類でわかる事もあります。
ある方のお宅では、沢山のブランド品が埃を被って積み上げられているのに、書類関係を見ると借用書やキャッシング明細があり「借り入れしてまでもブランド物を買っていた」事がわかります。持ち主の見栄っ張りな性格や、金銭感覚についての推測ができます。

どんな趣味を持っていたか、その交流関係がわかる

 前項と重なる面もありますが、室内のモノからは趣味や趣向がわかりますね。
旅行・カメラ・ダンス・釣り・手芸や洋裁・スキーやスノボ・スポーツ・アウトドア・山登り・パソコン・ゲーム・鉄道・アニメ・フィギア・詩吟・絵画・書道・華道・ファッション…
世の中には色々な趣味がありますね。人に言える趣味もあれば、あまり褒められない秘密の趣味もあるでしょう。
また、同じ趣味を持っていたかに見えても一時期だけでやめてしまった場合と、のめり込んでいたり、長く続けているかもわかります。

趣味の為に「時間やお金をかけていた事」から、趣味で人生を謳歌したと推測出来ます。

また、その趣味によって交流関係があり、頻繁に通うお店があったりするものです。
 人生を楽しんだ様子が見て取れる事もありますね。

高齢になってからの交友関係には、趣味や地域交流も大切にしたいですね。

本棚の本をみると性格がわかる

本棚を見ると性格がわかると言いますね。
主義主張や、興味のあった事や考え方もわかります。
歴史
国際問題
ミステリー
ノンフィクション
啓発系やビジネス書
宗教関係
小説にも様々なジャンルがあります。
 難しい本ばかりの人や、考え方の傾向もわかりますね。
本の内容でも、保守的か改革的か感性が強いタイプ現実主義か、などもわかると言います。
何度も言いますが、「良い」or「悪い」という事ではありません。

どの人生にも思いやその人の歴史があって、暮らした部屋にはそれらが詰まっています。

本棚の本をみると性格がわかる

買い物の傾向で、不安な事や願望がわかる

一説には、人はモノを買うのではなく「理想」や「願望」を買うとも言われます。
同じ物ばかり買っているのに、使っていなかったりする方のは、モノを買うだけで「願望」を叶えた事に置き換えたり「理想」に近づきたい気持ちの表れとも言えます。
節約上手な良い奥さんを理想像にしている方が「安さ」や「お得さ」を次々に買う事で、自分の理想像に近づいているという満足感を得てしまっていると推測されます。
ある方のお部屋では、レトルト食品や保存食をまとめ買いして、何年分も溜め込んでいました。「いつか食べれなくなったり、買いに行けなくなったりしたらどうしよう」という不安が強い事が推測されました。
ダイエットしたいけれど、ダイエットには我慢や努力やセルフコントロールが必要です。
なかなか結果が出ない事解消したい願望が強く「痩せて、素敵な服を着れるようになりたい」と考え、小さくて着られないサイズのワンピースを買っていたりします。
これは理想像を買って自分の心の隙間を埋めていた事なのでしょう。
防災用品を買って安心するのは「万が一に備えて」の心の安心になるのでしょう。
ですが不安心を煽られて実際には期限切れになってしまったり、保管方法によっては使われる事のない防災用品が大量にあるお宅もあります。未来への不安は、買っても買っても満足するまでには至らなかったのかも知れません。

キッチンなど消耗品の購入からはオーガニック素材やグリーン購入など「少し高くても体に良いもの」を購入するか、とにかくセール品や激安ショッップなどで「少しでも安くてお得なもの」を購入するか、でその人の考え方もわかります。そういった方の部屋には、紙袋や空き瓶などが過剰にストックされていたり、使われていないままのモノが収納されている傾向があるようです。

※この「消費と環境負荷について」については、また別の機会にご紹介したいと思います。

食料品・防災用品・キッチングッズ・インテリア用品……
理想や希望と、現実の自分を埋めるために、モノを買う事で満足する購買があります。

 「希望や願望」と「実際の行動」が噛み合わない状況と言えます。同じモノを何個も買ってきたりするのは、不安の表れの事もあります。自分で気付いて修正出来るのが一番良いので、部屋の整理をする事で自分の心と向き合えると良いですね。

 大事にしていたモノがわかる

「大事にしていたモノ」は、その時々で変わる事がよくあります。
人生を長く生きていると一つ手に入れても、次に欲しいモノが現れたり、「大事なモノ」が一つではなく増えていってしまう事もあります。
風呂敷に何重にも包んでいるものは「大切にしていたモノなのかな?」と確認が必要かと思います。
ですが、実際に確認した時には何年も経っていて、周りの人にとっては価値が無い事も多いようです。
お仏壇の引き出しの奥に入れられていたモノが、実は家族にとって大切な時もあれば、ただ詰め込んで放置されている場合もあるでしょう。
またご本人も「その時は」大事だと思って取っておいたけれど、なんで取っておいたんだろう?というものもあります。
例えば、
「電球を替えた記念に取っておく」と書いてあった新聞紙に何重にも包んであったものは「古い電球」で、今となってはレアなものでも無ければ不用品となります。
その時は、何重にも縛ったり何重にも包んで仕舞い込みますが、忘れてしまって見るまでは思い出せないような事もよくあります。
「大事なモノ」は、それだけは周囲とは違う保管の仕方をされているものです。一度確認して見極め判断が必要になりますね。

「本当に大事なモノは目に見えない」と言います。

もちろん、きちんと資産を継承する事が大事ですが、それ以外にも「伝えたい想い」「引き継ぐ希望」を残す方法も考えたいですね。

大事にしていたモノがわかる

それ以外にも、わかる事

当たり前の事ですが、写真類からは、その当時の趣味や、行った場所、関係者や交流関係がわかります。
家族と旅行に行く方もいれば、家族よりも旅行仲間がいる方もいます。
そうした履歴がわかるのは写真ならではです。
サイドボードの上などに、写真立てや家族写真が沢山飾られていると、家族とのつながりを大切にしていた事や交流が盛んだったかがわかります。
手紙やお誕生日カードも、同じように家族や親戚縁者との交流があった事がわかります。
頂いたカードもあれば、これから送る予備のカードや封筒類が沢山あると「次はどのカードを送ろうかな?」と便箋やカードを選んで楽しみにしていた様子が目に浮かびます。
部屋に置いてある紙袋ダイレクトメールからは、通っていたお店が高級デパートだった事や、使っていた銀行や、行きつけのお店がわかります。
はがきや封筒だけでなく、使っていない予備の現金書留の封筒が沢山あったら、現在か過去かは不明ですが、定期的に誰かに送金していた事がわかります。
逆に、写真立てや家族に関わる物がほとんどない方や、昔の手紙の束の中から何枚かだけ写真や家族に関係する物が出てくる事もあります。今はデジタルの時代なので印刷した写真を今後はあまり見かけなくなるのかも知れませんね。

ごみの分別でも、細かい性格やきちんとルールを守ろうとするかどうか?も見えてきます。細かく分けるごみ箱を用意していたり、ハサミや小箱の準備からスーパーで集めているトレーや牛乳パックを洗って開く普段の様子が垣間見れます。

信頼を損なってしまう部屋の状態もある

祭りの後も毎日も、片付けながら暮らす大切さ

楽しいお祭りの後は、お片付けが必要です。

町内会のお祭りやイベントでも、楽しむ人は楽しむだけで帰りますが、最後の後片付けが終了しないと、お祭りが無事に終了する事にはなりません。

ここ数年前から盛り上がっているハロウィンのお祭りでは、その後の渋谷の街がゴミだらけな事で話題になりましたね。
今では「片付けてくれる人」がいるから楽しめる、そして翌日も綺麗な街でいられるんですね。
毎日の暮らしも同じように、お片付けが必要です。
暮らしの中でも、外に遊びに行ったり、モノを買ったりする事などの楽しい事だけではなく、整理整頓維持管理取捨選択では捨てる事が大切です。
整えながら気持ちよく、安心して暮らせる空間は、居心地よく心も落ち着いて暮らせる居場所になります。
一人暮らしであっても、お片付けは自分自身の心を整える事にも繋がる大切な事ですね。
お部屋の中からは、そんな日々の暮らしを大切にしていたか?を垣間見る事が出来ます。

 その人らしさの現れる部屋

 雑多な物が多い部屋でも、その人らしさの現れる部屋は沢山あります。
積み重ねられいる本が沢山あって、読みたい本や興味が沢山ある事がわかる部屋
一見古いモノだけれど、上質な家具は磨かれていて、手入れが行き届いているお部屋
床も磨かれた部屋には、窓から日が差し、空気の流れ心地よいお部屋
お部屋から、几帳面な性格や、毅然とした態度や、潔い性格が計り知る事が出来ます。

如何でしょうか?「モノは持つ人を映す鏡」の視点から「部屋を見てわかる事」の具体例を思いつく範囲で挙げてみました。人それぞれの捉え方があるかと思いますが、人生を映し出す部屋としてご参考にされてはいかがでしょうか?

皆さんのお部屋は「心が落ち着いた状態」ですか?

それとも「ストレスが溜まっている状態」ですか?


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