コラム

遺品業者の選び方~ひと味違う5つのポイントその④

④ 売り文句や「パック料金」に要注意

【遺品整理業者の選び方〜ひと味違う5つのポイント】その④

① 見積もりは書面で貰う(明細も確認する事)

② 「遺品を全て買い取る」には要注意

③ 廃棄物許可の有無(処理方法を確認する)

④ 売り文句や「パック料金」に要注意

⑤ 最後はお片付け目線でのポイント

今回は、④ 売り文句や「パック料金」に要注意 をご紹介します。


④ 「パック料金」に要注意

遺品業者を選ぶ際には、やはり金額が気になるものですね。業者を選ぶ時には「料金が明朗か?」を考えると、「パック料金やセット料金だと安心!」と思いますね。ですので最近はパック料金を設定する業者が増えています。

ですが、この「パック料金」や「セット料金」もただの「目安」でしかない場合がほとんどです

「ワンルーム〇〇円~ 2LDK〇〇円~」の場合

実際に私にも「一戸建てならいくら?」「3LDKだといくら位?」と聞かれる事があります。

ですが、1戸建てでも20坪程度の戸建てもあれば、50坪以上の大きなお宅もあります。

また、3LDKでも60平米程度のお部屋もあれば、100平米を超えるお宅もあります。

大きなお宅であっても、お部屋の中はスッキリと片付いており、家具の使用状態も良くて売れるモノばかりであれば、かかる費用は少なくて済みます。

逆に小さなお宅でも、床が見えない程の量が所狭しと置かれていて、棚の中だけでなく隙間にモノがギュウギュウに詰まっている場合などでは、仕分け作業に時間も処理費用もかかるので、料金が高くなる事になります。

「車1台〇〇円」の場合でも、軽トラック、2t車、4t車とありますが、積む品物(処理する不用品)によって処理費用が大きく変わってくるんです。

ですので、「パック料金」や「セット料金」で頼む時は、安すぎる料金に引っかからないようにしましょう。

 

昨年、摘発された業者の例をご紹介しましょう。

昨年、東京都内を中心に手広くやっていた不用品回収業者が摘発され、社長を始め幹部が逮捕されるという事件がありました。

関東には何店舗もの支店があり、従業員は200名位いたような大きな会社です。

その会社のHPでは「関東で信頼度ナンバー1!」、さらに「パック料金だから安心!」と書いてあったそうです。ですが、実際に伺うと「規定外のサイズだ」と言って値上げしたり、法外な値段の被害にあったりした方もいたそうです。

逮捕されるまでのおよそ3年間で200名の社員に給与を払えるほどの利益を上げていたとなると、被害の大きさは計り知れませんね。

そしてこういった不用品回収サービスは他と比べる事も少ない事から「被害にあった事自体に気付かない人も多い」のが怖い所です。私たち消費者が見極める目を持ち、本当に良い業者をリアルな口コミで紹介して行くのが一番なのかも知れません。

話は元に戻り、セット料金やパック料金についてです。仮に、安い金額設定のままで行っている業者がいるとしたら、それには何らかの理由がある筈です。もし軽トラック1台積み放題を、それもリサイクル家電を含んで積み放題1万円で行っているとしたら、不法投棄や雑品スクラップとして違法に処理している事が想定される事になります。

処理するには処理費用がかかりますし、法律で定められたリサイクル方法に則って処理するには必ず必要になる料金があります。処理するモノによっても処理費用は変わってきます。

業者は、売れる物であればたくさん積みたがりますし、処理費のかかる物が多いと最低料金では収まらない事になります。どの業者も「〇〇円~」と最低料金を掲示しているケースが多いので、何をどの位まで積んだら最低料金なのか?その条件を最初に確認する方が賢明ではないでしょうか?

不法投棄や不適正な輸出で環境汚染の原因にならない為にも、安い料金で済んだからと安心してしまうより、安すぎる値段を警戒する方が良いのかも知れません。



◇ 過度の売り文句には要注意

前述の摘発された業者の例にもありますが、「どこよりも安くします!」「顧客満足度NO1!」などの過度の文言には要注意です。「地域ナンバーワン!」と自負する業者が沢山いるものです。

そんな中、お客様から目を引くように過度の売り文句が溢れかえっているんですね。そうやって見積もりに参加し、見積もり時の金額だけは安く提示し、後から「話が違った」と追加料金を要求する業者もいます。

料金比較サイトでは皆さん金額で判断しようとするので、値下げ競争が激化しています。「業界最安値!軽トラ1台積み放題、7000円!」なんて会社がずらりと並んでいますが、実は下に小さい文字

[主に家電、アイロン、電子レンジ、パソコン、キーボード、自転車… 等]と記載されていたりします。要するに、資源として売れる物だけを積みますよ!と言うカラクリなんです。処理費のかかる「ごみ袋に入ったモノ、ソファや混合ゴミ、布団などは別料金で高くなりますよ」という話なのです。

「どこよりも安い!には裏があります」

安易なセット料金や、過度の売り文句に惑わされないように注意が必要ですね。

今、雑品スクラップとして有害物を含む使用済み電子機器がその他の金属スクラップと混合され、海外でリサイクルされている事が問題になっています。

それらの機器は環境対策をされずに保管や移動が行われ鉛などの有害物質の放出や垂れ流したり、火事になったりしています。また、海外で解体や選別が行われる際には、子供が素手で破砕したりする現状もあり、国内外の環境汚染への懸念が高まっていまるのです。

身近な不用品回収が、環境汚染の原因になるなんて悲しいですね。未来の環境を守るためには、安さや手軽さなどで安易に業者を選ぶべきではありませんね。

<次は最終回 ⑤ 最後はお片付け目線でのポイント に続きます!>


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