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知らないと怖い!家庭にあるどう捨てて良いかわからない危ないモノ

家庭にあるどう捨てて良いかわからない危ないモノ

遺品整理や、お部屋丸ごとのお片付けを行う際は、大事な物や思い出の品を探す事がまず大事ですが、不要となったものを正しく判断し分別仕分け作業を行う事も、実はとても大事なのです。

全て不要だからと言って、安易に混合廃棄物として処理してしまうのは、処理費用も高くなりますし、生活環境に悪影響となり、環境への負荷がかかる事にもなります。

では、どんな事に注意が必要なのでしょうか?

ここでは、意外と奥の深い廃棄物の「知らないでは済まされない品々」の事をご紹介したいと思います。


鋭利な刃物や針などの仕分け

鋭利な刃物や針などの仕分けを考えるのは、仕分け作業時だけでなく、車に載せる際や、処理工場での選別作業時に作業員がケガをしない事が第一です。

包丁やキリなどの大工道具は1箇所に集めて固めの箱に入れたりして、一目でわかるようにする方が安心ですね。

↓こちらの写真のように、ジャンル別に仕分けをしましょう。

鋭利な刃物や針などの仕分け


特別管理の感染性廃棄物

廃棄物の中には特別管理廃棄物というものがあります。

生活環境や人体に危険な場合や影響が特別にあるので、管理しなければならないのです。

主に医療機関や化学工場などから出る事が想定されます。

ですが、一般家庭でも糖尿病の方などのお部屋からはインシュリン注射の針が出てくる事があります。使用済みの針やチューブはかかりつけ薬局やかかるつけの病院に戻して貰うのが通常ですね。それ以外にも未使用のものを仕舞い込んで溜めている事もあります。未使用のものであってもリサイクルに回してしまっても、未使用と判別できずに処理工場で処理に困る事が有ります。ですので、未使用品であっても使用済みのものと一緖に医療系廃棄物として扱って貰うのが無難かと思います。これは処理工場の処理形態によって変わってくるかと思いますので、まず確認をしましょう。

 

それ以外にも、孤立死の現場などでは血液や体液の付着から感染性のものが無いとは言い切れません。ウィルス性肝炎などで亡くなる方もいます。空気感染が起こる事は考えにくいとしても、安全面や衛生面に十分に注意して取り扱いたいですね。

特別管理の感染性廃棄物

その他の特別管理廃棄物の爆発性、引火性、腐食性、毒性のもの

以前、遺品整理現場から爆発物や拳銃が出てきたという話を聞いた事があります。その際は警察を呼んで一帯が封鎖され、回収した品々も全て証拠物品として押収され、大変な事態だったそうです。こういった事はそうそう無いのでしょうが、実は身近な家庭内にも危険なものがあるのです。

爆発性や引火性で言えば、使い残しの灯油や、カセットボンベ、スプレー缶でも危険なものがあります。シンナーやライター用のオイルなども出てきますね。花火やマッチ、ライター、チャッカマンなども他のものと混合しないようにしましょう。圧力がかかったり擦過したりする事で車両や処理工場で思わぬ事故になる可能性があります。

毒性で言えば殺虫剤ですが、庭木の手入れ時に使う様々な液体にも毒性の高いものが出てくる事もあります。毛虫用の殺虫剤からネズミ退治のものなど様々なものが出てきます。きちんと判断し、仕分けて適正処理をする事が必要です。

リチウムイオン電池などの知識

前述の引火性のものと重なりますが、金属処理工場や、輸出貨物からの火災などの一つの原因とされているのが、このリチウムイオン電池が入っているものです。

これらのものは、温度の上昇や外部からの圧力によって発火する危険性があるのです。これらのものは現場で仕分けを行って小型家電としてリサイクルする事が必要です。

有害使用済み機器

有害使用済み機器は、家電リサイクル法や、小型家電リサイクル法の対象のものです。これらのものは、リユースや買取として有価物として取り扱われた際は廃棄物処理法の管轄外でしたが、2017年の法改正時に有価物であっても廃棄物処理法に準じて管理される事になりました。

これは、有価物として適正に管理されない物が山積みされ、鉛の漏洩やフロンの放出など、海外の自然環境や労働環境へ負荷を与えている現状があるからです。

エアコンなどを買い取ると言って、フロンの閉じ込めもせずに回収する業者には要注意です。

リチウムイオン電池などの知識
有害使用済み機器

水銀含有物の取り扱い

水銀含有物の取り扱いも、昨年の2017年10月から厳しくなりました。

水銀体温計、水銀血圧計、水銀温度計は、遺品整理や高齢の方のお宅にはまだまだ眠っています。これらの物も混合廃棄物に混ぜたりせずに、丁寧な仕分けで見つけ出す事も必要です。

また、水銀が漏れている場合の取り扱いの事や、割って中を出せば良いといって割ったりしない事も重要です。水銀は溢れても掃除機で吸い取らない方が良いそうです。掃除機内に付着したり気化すると毒性を発揮するのだそうです。

その他にも、古い乾電池や補聴器用の電池、また蛍光管も水銀含有があるとされています。乾電池を一つ一つを水銀含有かの有無を現場で調べるのは無理な事ですが、きちんと仕分けをして分別排出する事で、法令遵守するだけでなく、環境負荷を減らすことにも繋がるのではないでしょうか。

水銀含有物の取り扱い
水銀含有物の取り扱い

PCBやアスベスト使用の恐れのあるもの

PCB含有の物が一般家庭にあるとは考えにくいと言われています。

ですが片付けの依頼はどこから転がってくるかわかりません。

以前、大きな飲食店さんの社員寮のお片付けの見積もりに伺った際に、物置部屋として扱われている部屋を拝見しました。その部屋の床に安定器とみられる部品が転がっていました。どこかから持ってきて、物置部屋に置いていたようです。

「これは?もしかしたら?」とお聞きすると

「そうなんですよ。調べていないのですが…」

と担当の方が呟いていました。

きっとPCBが入っている可能性が高いことを承知しており、どうやって処理しようか考えていたようです。その案件はご依頼には至らなかったのですが、その後どうなさっているのか気がかりです。

適正処理する期限内に処理してほしいものです。

 

こういったPCB含有やアスベスト使用の恐れのある物については、専門家でないと判断が難しい事もあります。

ですが、処理が出来なくても「怪しい、もしかして?」という意識を持たなければ、見た目だけで間違った違法処理をして生活環境へ多大な影響をかけてしまう事になりかねない怖さがあります。

PCBやアスベスト使用の恐れのあるもの

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