コラム
遺品整理業者の選び方~ひと味違う5つのポイント①
【遺品整理業者の選び方~ひと味違う5つのポイント】
① 見積もりは書面で貰う(明細も確認する事)
② 「遺品を全て買い取る」には要注意
③ 廃棄物許可の有無(処理方法を確認する)
④ 売り文句や「パック料金」に要注意
⑤ 最後はお片付け目線でのポイント
今回はまず、①からです。
①見積もりは書面で貰う(明細も確認する事)
[遺品整理業者をどう見分けるか?ひと味違う5つのポイント]その①
遺品整理や不用品回収業者の数は、ここ数年増え続けていますね。
新しい資格団体も立ち上がり、フランチャイズや新規で参入する業者も増え、何を基準に業者を選べば良いのか迷うところでもあります。
一般的に言われている基準は、「電話は固定電話、顔写真付きが安心、お客様の声を公表しているか?、明瞭な値段設定、丁寧な作業・・・」等でしょう。
しかし、これだけではどこも違いがありませんね。固定電話は簡単に設置できますし、値段設定は記載しているだけで、実際は違った…なんて話は山ほどあります。どの業者も顔写真付きでHPを公開していますし、お客様の顔写真まで載せているページも多くあります。資格団体の優良事業者認定もあまりあてには出来ません。
このような現状に危惧の念を抱き、これから女性目線で行う片付け業者から見た、ひと味違った5つのポイントを挙げてみたいと思います。
お客様の中には、1社に問い合わせして、直ぐに決めてしまう方がいらっしゃいますが、まずは見積り書は書面で何社かに貰うのが安心です。なぜなら1社の業者だけでは値段が適正なのかも不明ですし、値段にバラツキがあるのが現実だからです。
一部の業者では、「書面では出せない」や「どこよりも安くする」などと言う業者がいますが、その時点で鵜吞みにせず、見積り書は書面で貰う事をおススメします。
◇ 明細も確認する事
また書面で貰った内容も、各社の明細を確認しましょう。
一式○○円とだけしか記載が無いのでは、何がどこまで一式なのか不明です。きちんとした項目と、出来るだけ内容がわかるような詳細がある方が良いですね。
明細としてあって欲しい内容は、
・処理費に関する事=車が何台か?処理は何kgか?又は何立米か?または台数分か?
・人件費に関する事=何人作業員がいるのか?何日で行う作業なのか?
・その他の費用としては
リサイクル家電は?(冷蔵庫・テレビ・洗濯機乾燥機・エアコン)
供養にかかる費用は?(必要な場合)
仕分けや探し出し作業は必要?(必要な場合)
解体するものは含んでいる?(必要な場合)
そして、見積り金額以上に、かかる事があるのか無いのか?
後になって、追加料金が発生するというケースは無いものであって欲しいですね。
◇ 追加料金が発生するケース
ですが、家の中の全てを把握できていない場合などは、追加料金がかかる場合も皆無ではありません。「捨てないつもりでいたけれど、やっぱり捨てる事にした」場合や「知らなかった大理石が床下収納から出てきた」等の、最初の予定と変わる事も少なくありません。見積り書が書面である事は、お客様だけでなく業者サイドにとっても必要だと考えています。
例えば、テレビは1台処分と書いてあるのに、埋もれていたテレビが2台が見つかった場合などは、お客様に最初の見積り内容とは違う事を説明出来ます。
また、お客様の側でも「最初は迷っていたけれど、一気に手離す事にした!」と決断する方や「やっぱり今回は捨てられないので自宅へ移動するのを頼めるか?」と予定を変更するケースもあります。そのためにも見積り書は書面で取り交わす方が安全です。
書面でもらうと業界に詳しい人であれば適切な業者かの判断がつくようにもなりますので、その業者が適正なのかを判断する材料にもなり、後々の相談をする時も役立ちます。ちなみに、私はお客様には必ず書面を受け取ってもらうようにしています。FAXやメールが無いお客様には、速達で送る事もよくしています。
次に『見積もりでの依頼内容』を提示しますので、こちらも合わせてチェックして下さい。
◇ 依頼内容を明確に、何をどこまで撤去処分するのか?
遺品整理や、家財整理ではお客様自身が「何をどこまで行えば良いのか?」を決めて行かなければならない事でもあります。
・エアコンは? 取り外しもするのか?
これは、賃貸か持ち家か?でも変わるでしょう。賃貸の場合は後から自分で取り付けたのであれば外す必要がありますね。持ち家の場合は、内見に来る方のためにエアコンは付けたままのケースもよくあります。
・外の物置は? 中身だけ撤去するのか、物置ごと不要なのか?
こちらも、賃貸か持ち家か?持ち家でも、その後に賃貸予定なのか更地にするのか?でも変わってくる事でしょう。
・床下はある?屋根裏は大丈夫?
実家の片付けの場合は、床下に梅酒が大量にあったり、屋根裏部屋にも荷物が放置されてあったりします。その量によって処理費用が変わってくる場合もありますので、先に確認しておく方が良いでしょう。
・照明器具や、湯沸かし器は外す?…
こちらも見落としがちな事がありますが、作業日に一緒に行って貰えるように事前に決めましょう。
※ 手付金を返さない業者や、即決条件にする業者には要注意
最近は、手付金を25%も払わせて、解約時には返金しないという被害もあるようです。頼む方にしたら簡単には解約できないので、他の業者に頼む事を諦めさせるのが狙いなのでしょう。
それ以外にも「今、即決で決めてくれたら20%値引きします」という条件を出してきたり、「どこよりも安くするので、最後に呼んでくれ」という業者もいるようです。
手付金を返さない業者は、他の業者よりも50%〜200%も高かった事例があります。
即決で決める事を条件に出す業者は、後から「この作業内容は聞いていない」と言って値上げしてくるという事例もあります。
◇ 大事なモノは見つかっていますか?
◇ 大事なモノは見つかっていますか?
業者に依頼する時に「大事なモノが有るか無いかもわからない」事は、ご依頼者の方を悩ませてしまう重要な要素ですね。
例えば、「事前に大事なモノは自分たちで探すので、貴重品等や判断しかねる物以外は処分して欲しい」というケースの場合は、作業日数が1日で終わるとします。
ですが、同じ現場でも「自分たちは手を付けられない」「写真を全部確認したい」「何が出てくるかわからないので詳しく確認して欲しい」作業になると、2日~3日以上の日数をかけ、人数も増員しての作業になるので、料金ももちろん高くなります。
業者を選ぶ際は、どこまでの作業を依頼するのか?を明確にし、値段の安さだけで決めるのではなく、見積りを書面できちんと受け取りましょう。その際には見積り書面の明細を確認し、「片付け終えるまでの一山を一緒に乗り越える」そんな信頼出来る業者を見つけたいですね。